2024年04月30日

ぷらこと九州がてら中国地方:9日目

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 ぷらこ(愛車) と九州旅行9日目。今日からは帰路、山陰編です。といっても往路の山陽ほど時間はとれないので急ぎ足で行きたいところだけ巡る感じですね。

 今朝は広島市のすぐ北側、安佐SAで目覚めて、まずは島根の山の中、奥出雲おろちループ を見に来ました。雨だし霧で何も見えないですけどね。今回の旅は雨の日が多いなぁ。

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 奥出雲おろちループというのは、この 奥出雲の山中の高低差を、道路は2重ループ、鉄道はスイッチバックで一気に乗り越えるルート。ループ道って地図上では壮大に見えても実際に行くとほぼトンネルで全くループに見えないって事もよくあるのですが、ここのループはとぐろを巻いてるのがちゃんと見渡せてカッコいい!  最初に冒頭の橋を渡った時には霧で何も見えなくて絶望しかけましたけど、ループ道の辺りまで来たら結構よく見渡せたのでよかった。

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 ループ道の先には木次線(きすきせん)の出雲坂根駅。鉄道がこの高低差を越えていくための 三段式スイッチバック の折り返し点に作られた駅ですね。

 ループ道を見渡してた時にちょうど運よく列車が通りましたが1両だけの列車でしたし、時刻表を見てみたら1日に片方向に3本、計6本しか来ません。利用者数的にもいつ廃止の議論になってもおかしくない状態なので、また来る機会があれば一度は乗りに来たいなと。楽しそうなトロッコ列車はもう終了してしまったようで残念。
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 このあとは松江市に向かいますが、途中のダムに寄っていきますよ。  大きなダムではないですが、なんと日本初のアーチダム だそうです。以前行った宮崎の上椎葉ダム も同時期に竣工したアーチダムですが、上椎葉ダムの方が先に着工してたものの竣工は三成ダムの方がわずかに早かったそうな。苔むして年季の入ったコンクリートの色は素敵です。

 いやでも こないだ尾道で見たアーチダムは大正の竣工だった気が? と思い出しましたけど、アーチダムには薄い堤体を周囲の強固な岩盤で支える 純粋なアーチダム と、それに加えて堤体自体も重くして安定させる 重力式アーチダム というのがあるのですが、こないだの尾道の久山田ダムはなんとそのどっちでもなく 「アーチ状の重力式ダム」 だそうです。つまりアーチ状だけど周囲の岩盤に頼らず主に自重だけで支える設計のダム。いろいろあるのね。

 てことでこの三成ダムは純粋なアーチダムとして設計されたダムとしては日本初、という事になりますが、左右の洪水吐部分は重力式ダムになっていて、それによって中央のアーチ部分を支える構造みたいです。なのでアーチダムとして思い浮かべるようなオーバーハングした見た目でもないので、重力式アーチダムっぽくも見えますね。

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 さらにもうひとダム。こちらは特に見たかった物があるという訳でもなくて、せっかく大きなダムが通り道沿いにあるので行ってみました。

 直線的でなかなかイカツイ見た目ですが、放流時には手前の副ダムでの減勢に加えて、副ダムからも水中を通してそっと放流してくれる(※手前の水面の白い所の底から水が出てる)やさしいダムらしいですよ。新しいだけあって新装備てんこ盛りだそうな。
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 さあ本日のメイン、松江市観光開始!。まあまずは松江城でしょ。
 姫路城に続いて、この旅2つめの現存天守ですよ。  はるか昔に出雲大社とセットで見に来た事はあるのですが、その時は来るのが遅くてもう閉まってたので、天守閣の中まで入るのは初!
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 松江城にも姫路城のような立派な心柱があるんだ!、と最初は思ったのですが、松江城では天守全体を貫ける大木は確保できなかったらしく、2フロアごと大柱で貫く構造 にしたらしいですよ。それにしたって立派な柱。
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 他の柱についても周囲を化粧板で囲ったような造りになっているのは松江城だけの特徴だそうで、お城ごとにいろんな工夫をして建ててるんだなと面白いです。
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 松江城内を散策していると、天守閣のすぐ近くの 二の丸に突然洋館があるので意表を突かれます。興雲閣という明治に建てられた洋館らしいですよ。  明治時代、元々は明治天皇がいつか松江に巡幸される時のために作られたのだけれど結局それは実現せず、皇太子殿下(のちの大正天皇)の行啓の際に宿泊や迎賓館として使われたそうな。今は資料館とカフェですね。
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 皇太子殿下が滞在されたお部屋が再現されてましたけど、とりあえず 「えっ御寝所は和室なんだ?」 とは思いました。皇太子殿下のお布団てどんなだろう。

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 城内を一回りしたらお堀沿いに散策。お堀の北側は道沿いに武家屋敷風の観光施設が並んでたり、他のお宅も景観を配慮してくれてるのかいい雰囲気。

 姫路城もでしたが、お堀巡りの観光船が運航してるので、時間に余裕があれば乗りたかったですね。特に松江のお堀巡りはお城を一周できて見どころも多そうだし、乗り場が何か所かあって移動手段にも使えたようなのでうまく散策に組み込めばよかった。
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 このあと時間があれば境港も観光しようかとも思ってたのですが、時間的にどちらも中途半端になりそうだったので 今日は松江に集中する事を決意!。武家屋敷も行ってみたり、のんびりおやつや地ビールも買えたり、なかなか楽しみましたよ。

 武家屋敷 は説明を読みながら見るとなかなか面白くて、玄関からして客人用と家人用が分かれてたり、同じ和室でも客人を迎える座敷と家族用の空間はかなり雰囲気が違ったり。

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 さて夕方頃まで松江観光をしたら、あとは時間を気にしなくていい灯台巡りでも。
 島根の東端、美保関灯台です。この旅3つめの明治灯台!
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‥‥なんだけど、なんで門を閉めるかな!。観光地として整備されてる灯台はこれが嫌なんですよ。灯台の前までくらい行かせてよ。地図を見て嫌な予感はしてたので事前に調べたものの、書かれてるのはビュッフェの営業時間みたいだし灯台は見られるよね?、と楽観してたらやっぱりやられた。ひょっとして定休の木曜は一切入れないんですかねコレ?

 まあでもここはまだ優しい方で、塀越しでも灯台全体や銘板が撮れただけありがたいです。場所によっては灯台が全く見えないところに門を作られてたりするので。

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 美保関は美保神社も有名なんですね。地図を見てたら大きな神社があるのでせっかくだしと寄ってみたのですが、すっごい荘厳な社殿で、視界に入るなりゾクリときました。ご由緒とか知らずに来たのですが、えびす様の総本宮だったんですねここ。  写真の一番手前の階段を上がったところでお詣りするんですけど、拝殿が今まで見たことない開放的な作りで、奥にチラリと見える本殿が神々しくて、なんか神社で初めて神様の場に居るって気になりましたよ。印象的すぎて写真に撮りたかったけど、マナーとか以前に純粋に恐れ多くて撮れなかった。拝殿内の雰囲気は神社のサイトに載ってますよ。

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 美保神社の門前は古い街並みが残っていてとてもいい雰囲気。この石畳は江戸時代からあるそうな。日暮れのシンとした雰囲気も最高でしたけど、お店が開いてる賑やかな時間帯も楽しそうですね。こんなにいろいろ見どころがあるならもっと早めに来るべきだった。
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 完全に日も落ちちゃいましたが、美保関の対岸の境港のさきっちょにも大きな灯台があるので最後に撮りにいきますか。すぐ目の前まで行けるのに微妙にたどり着けない のが悔しい。もすこし明るい時に来てれば望遠で銘板も撮れそうでしたね。

 他にもいくつか灯台を撮れたし、美保関から境港に渡る境水道大橋もカッコいい構造だったし、最後にいろいろいい物が撮れました。

メシログ 4/30(火)

朝食: 中国道:安佐SA上り 安佐の朝ラーメン (¥500)
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 ダジャレか!。いやだって本当にそう書いてあるし。
 全体的にガッツリ重めで値段も高いメニューが多くて、素カレーや最安のそばも700円とかする中で唯一500円で食べられるメニュー。高くても惹かれる物があるなら食べるけど特になかったので結局これに決定。これも朝に食べるにはちょっと重かった。
軽食: 道の駅 奥出雲おろちループ たたらソフト (¥400)
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 ご当地ソフト大好きおじさんとしてはこれは食べるしかあるまい!。黒い粉は鉄臭いのかな? とかひどい期待をしてましたがそんな事もなく普通に甘くて、あと底のゼリーにたどり着くと急に濃厚なぶどう味になって面白いです。
 写真を見返すまで気づいてませんでしたが、ここの名物って訳じゃなくコラボ商品だったんですね。どの部分がどうコラボしてるのかもうちょい書いて欲しかった。
昼食: そば処 玄 玄さん割子 得々セットと隠岐の岩海苔にぎり (¥1410)
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 お昼に何食べるか検索したら出雲そばのお店がたくさん出てきたのでそばにしましょう。出雲そばって出雲大社近辺の名物かと思ってましたけど、松江藩が広めた出雲国一帯の名物なんですね。僕が好きな挽きぐるみの黒いそばと知って大喜び!
 食べ方としては写真のような 割子そばか、あと釜揚げそば ってのもすッごい気になったけど、まずは冷やしで食べたかったので今日は割子で。3種の味にもう1枚追加のセットですよ。あと美味しそうだった岩のりおにぎり。田舎そばを思う存分頬張れる幸せよ!
土産: 島根県物産観光館 地ビール3本 (¥2073)
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 松江の地ビールといったら ビアへるん が有名ですけど別にここでなくとも買えるので、せっかくならビアへるん以外の知らない所の3本。左右が 中海の大根島醸造所、真ん中のしじみは少し遠い 江津の石見麦酒 の製造でした。
 右のIPAは期待して買って期待通り好きなやつ。いちじくも予想通りよりフルーティなヴァイツェンですね。問題はしじみですが、もちろん露骨にしじみの味はしませんけど、何か謎の風味がするスタウト?。そういやビアへるんもちょうど限定でしじみのビールを出してましたけど、積極的に買おうとは思わないなぁ。
 ちなみに急にここで地ビールを買ったのは、ビアへるんの直営店 があるのに飲みに行けないのが悔しかったからです。でもサイトを見た感じだと今はビアホールとして営業してない?
軽食: ぐらへるん ほうじ茶ソフト (¥430)
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 またご当地ソフトおじさん!。思ったよりハッキリとほうじ茶の風味がするし、抹茶のようなビターさもあってとても好き。
夕食: ラーメン 悟空 牛レアチャーシューメンと餃子 (¥1360)
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 温泉の食堂で食べようと思ってたのがすでに閉店時間で、もう米子市街からも離れちゃったし諦めムードで探してたところ、メニューが面白い牛骨ラーメン屋さんを発見したのでそこに決定!。牛骨ラーメンは鳥取の名物ですね。お肉を愛するというだけあってお肉が美しいラーメンでしたよ。肉もスープも美味しいし、なんとなく決めた割には大当たりでした。

旅のきろく 4/30(火) くもり

走行距離: 310.6km (計2452.8km)
  • 給油: 197 x 24.70L (中国道:安佐SA上り)
  • 高速: 中国道:美祢 〜 庄原 ¥3000 (深夜割引:通常¥4280)
  • 駐車: 松江市営城山西駐車場 ¥450 (4時間、松江城で半額)
入浴: 淀江ゆめ温泉 白鳳の里 ¥700
露天あり、ロッカー無料、シャンプーあり、ドライヤーあり。
 通り道に 米子の皆生温泉 という一大温泉街があるのでそこで探してみたけど値段が高めの所が多くて、他の場所も探してたら郊外の安いここを発見。露天風呂と屋外の休憩スペースが広くてぐったりくつろげました。
 ご飯もご当地メニューが多そうだしここで食べるつもりだったけど、ラストオーダーが思ったより早くて食べそびれたのは痛恨のミス。
宿泊: 道の駅 琴の浦 (車中泊)
朝食不可、付近にコンビニなし。
洋式トイレあり、シャワートイレあり。
 天気がよければ大山の中腹の大駐車場まで登って泊まって、朝から大山観光するステキプランだったのだけど、天気予報も悪いし 試しに登って行ったら途中でほぼ視界ゼロになったので、逃げ帰っておとなしく麓の道の駅になりました。
 小型車とトラックの駐車エリアが明確に分けられてるし、GW合間の平日なので車も少なくて居心地よかったです。よく眠れた。
posted by ひこざ at 23:59| Comment(0) | 旅行記
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