昨夜は唐津の虹の松原の中に建つホテルに泊まったので、朝にはビーチや松原を散歩できそうだね とか思ってましたがむっちゃ雨ですね。そらもう外の雨音が聞こえるくらい土砂降り。
昨日の夜も帰りが遅くてホテルの周囲の散策も何もできなかったし、せっかくの素晴らしい立地を全く堪能できなかったのはもったいなかった。
今日は佐世保の旧海軍施設の見学ツアーに参加するのですが、ツアーは午後からなので、時間までは佐世保の近辺をあちこち観光しましょう。
本日最初にやってきたのは、塔!
佐世保の少し南にある 旧海軍の電波塔、針尾送信所 です。 高さ 135m の電波塔が3本も建ってるので、今までもこの近辺の道路を通った際に見えてはいましたけど、間近で見学できると知って今回初めて来てみました。
しかしこれまた、近くまで来ると1枚の写真には絶対収まらないし1本で撮っても映えないしで写真だと伝わらないスポットなのですが、実際に目の当たりにすると圧倒されますよ。 そもそも見学ってもそんな目の前まで近付かせてもらえるとも思ってなかったのですが、なんと塔の中にも入れてしまうという!。中はこんな空洞だったんですね。窓から入る光で先の方まで見えるし、今日は雨音も響いて神秘的。
よくこんな古い建物の中までも自由に見学させてくれるなぁと感心しましたけど、調べてみたら海自や海保が1997年までは使ってたらしいので、それまでは保守もされてたんですね。どうりで壁面とかも綺麗だなと思いました。それにしたってこの塔自体は100年前、大正11年に作られた現物がそのまま使われてたってのは驚きますけど。
基礎部分を調査した記事もたまたま見つけたのですが、基礎部分は思いのほか小さいし、それで3本とも100年以上全く問題ないほど精密に建てられている事に驚きました。 無線を送信する電信室も内部まで入れますよ。攻撃に備えて屋根の上に土が盛られてたり、恐ろしく頑丈そうな建物ですね。内部には信号を大出力に変換するための機材や発電機が置かれてたので、通信室というよりは工場のような感じ。
続いて、針尾送信所の近くにはもうひとつ戦争遺構があるので来てみました。
無窮洞 という巨大な防空壕なのですが、なんと 近くの小学校の生徒や先生がひたすら手作業で岩盤を掘りぬいて作った地下壕 で、しかもその作り込まれ方が尋常じゃない! 大きさだけでもすごいのですけど、天井の形や壁もきれいだし、炊事場や階段も全て手彫り、水飲み場や明かり台には装飾まで付いてる凝りよう。
この教壇だってここまで凝らなくてもという気もしますが、無窮洞って名前のとおり、絶対屈せず生きのびて学び続けたいっていう強い意志なんでしょうね。頭が下がります。
さてお昼も近くなってきたので、佐世保市街に移動して、あとは徒歩で市街観光。
佐世保のアーケードは一直線のアーケードとしては日本一長いらしいですよ。人通りもあるしちゃんと賑わってるアーケードはいいですね。お昼は佐世保バーガーを食べました。
見学ツアーまでまだ時間があったのでしばらく街をブラブラと。昔から一度は見てみたかった 松浦鉄道、佐世保中央駅 を見に行きました。
大学時代に旅行サークルで九州の鉄道を乗り回していて、松浦鉄道にも何度も乗りましたけど、佐世保駅から出発して佐世保中央〜中佐世保までは市街地のど真ん中を突っ切ってすごい狭い所を通り抜けるのでワクワクするんですよ。一度は駅で降りてゆっくり眺めてみたかったものの今まで機会がなかったのですが、20数年越しにやっと実現。
佐世保中央駅はアーケード沿いにあるのでアーケード側に入口があるのかと思ってましたが、細道に入った裏手にあって、案内板がないと分からないほど。狭い隙間にギチギチに作られた駅舎やホームといい、ホーム端から即トンネルな事とといい、やっぱワクワクするなあこの駅。
さらに隣の 中佐世保駅 も!。なんと佐世保中央駅からは200mしか離れてなくて、駅間距離は日本で一番短い らしいです。時間があればこの2駅間だけ列車に乗ってみたかった。
こんな近距離に作らなくてもよくない?、とか思いましたけど、調べてみると路線ができた当初(1935)はどちらの駅もなかったところに 先に中佐世保駅ができて(1961)、佐世保中央駅ができたのはだいぶ後、1990年 なんだそうな。それならまあ確かにこんな事になっちゃったのも、中央駅があんな裏通りにあるのも納得できますね。
それにしてもこの中佐世保駅も、佐世保中央駅以上に地味な裏通りにあるうえに駅への案内板すらないし、分かりにくい駅だなぁと。味わい深くて好きですけど。
といったところで見学ツアーの集合時間!
佐世保の旧海軍関連の施設をガイド付きで巡っていくツアーですけど、以前は公開されてなかった地下の防空指揮所跡も見学できるようになった と知って、ぜひ参加したかったのです。 写真の建物はツアーの集合場所、佐世保鎮守府凱旋記念館 ですね。第一次大戦での活躍を記念して建てられた建物だそうな。そもそも 第一次大戦に日本がどう関わってたのか あまり知らなかったもので、改めて調べてみて勉強になりました。
今は市民文化ホールになっていて、この日もピアノの発表会か何かで内部は見学できなかったのはちょっと残念。
海上自衛隊の史料館、セイルタワー。僕の好きそうな施設ですし、もちろん今までも佐世保に来るたび何度か見学してますけど、ガイドしてもらえると新たな事も知れていいものです。
今回初めて知った事としては、実はこのセイルタワーの建物の 玄関周りは佐世保水交社という海軍の士官向けの施設 を流用していたという事ですね。近代的なビル部分の方が目立ってて今まで気づいてなかった。
「水交社」ってのはこの建物の名前ではなく 海軍士官の福利厚生を担っていた海軍の外郭団体 だそうで、各地に水交社の施設があった訳ですね。
そしてお楽しみの、今回初の見学となる、地下の防空指揮所! ‥‥といっても汚れた地下室のような見た目ですが、大戦後に米軍に接収されていた時期に不審火?で内装は全て焼けてしまったそうです 。かつては写真のような地図上で情報を把握する最新の機材が並んでたり、柱なども装飾が施されてそらもう立派な施設だったらしいですよ。トイレはあまり焼けずに残ってましたが、今のトイレとほぼ変わらないキレイな内装で驚きました。焼けてしまったのは本当に残念。
写真を貼りだすとキリがないので最低限にしましたけど、すっごい丁寧に調べてまとめてくださってる方がいたのでリンクしておきます。他の記事も興味深いので読んでみたい。
地下壕の見学中、入口とは別の場所の階段の先がきれいな壁だったので、ひょっとして今も自衛隊の施設と繋がってるのかな?とガイドさんに聞いてみたところ、地上がどうなってるのか見せてもらえましたよ。
あまりに分かりやすく出入口が地上に飛び出してたのでちょっと拍子抜けしましたが、施設を建て替えてるうちに結果的にこうなったというだけで、昔は他の建物に組み込まれてたのかもしれませんね。周りにもすっごい丈夫そうな謎の建造物があるのはちょっと気になります。
ツアーはこの地下の指令所を最後に見学して終了。この地下壕は普通は立ち入りなんてできない海自の地方総監部の敷地内にありますし、他にも総監部内の施設なども見せていただけて素晴らしかった。2時間半近くも歩き回る充実したツアーでした。
実は当初は金曜26日に申し込んでいたものの、人数不足で中止になって今日にしたのですが、金曜のツアーだとこれにさらに海自の施設内での海軍カレーの昼食が付くんですよ。 それはそれで貴重な体験ですけど、味は割と普通のカレーと思うので(しかも食べ慣れてる)、正直なところ金曜のツアーも昼食なしで好きな佐世保グルメを食べる方がいいなあ、とはちょっと思いました。
ツアーが終われば16時過ぎ。友達とは今日でお別れなので最後に夕食を食べに行こうとなったのですが、実は昨日が唐津観光と決まったあたりから、密かに行きたい店があったんですよ。佐賀といえばドライブイン鳥! ええ もちろん知ったのは ゾンビランドサガ でですし、ゾンビランドサガ以上の事は知りませんけどね。メニューは鶏肉の焼肉が名物らしいですけど、鳥めしとかのサイドメニューがどんな味か気になってました。あと親鳥あるのもいいすね。それで酒飲めないのは拷問ですけどね。
なので 昨日から一見冗談みたいな感じに、でも事あるごとにドラ鳥ドラ鳥と連呼 してたのですが、やっとコイツ本気だと気付いてもらえて、じゃあ行こうかと。佐世保からだと完全に遠回りなのに付き合ってくれてありがたい事です。
でもですね。我々はドライブイン鳥を甘く見てましたよ。祝日のちょうど飯時ってのもあるでしょうけど 着いたら26組待ちだったのであえなく退散。ここまで来る道が渋滞気味だったのでドラ鳥渋滞かな?とか笑ってましたけど割とガチでした。
そうして友達とは鳥栖の辺りでお別れして、九州編もこれにて終了となります。関門海峡を望むめかりPAにて、九州との最後のお別れ。午後は晴れてたのにまた雨が降ってきてゲンナリしてましたけど、おかげでライトアップが幻想的でした。
明日からは帰路の山陰編となりますが、山口県は前に一度のんびり走ったので 今回は一気に飛ばして、明日はいきなり出雲あたりからスタートしますよ!
なので今日このあと、中国道をできるだけ走って距離を稼ぐつもりだったのですが、いきなり途中で分岐を間違えたり、中国道のSAはことごとく朝食営業どころかコンビニもなかったりで、安寧の地、安佐SAに着く頃には日が変わってましたよ。明日はちょっと遅めの起床にしよう。
メシログ 4/29(月)
- 朝食: 虹の松原ホテル The Beach 前日買っといたパンと飲み物
- ホテルのレストランの朝食営業もあるようですが、この日は定休日だったのであらかじめスーパーで買っておきました。
- 昼食: Sasebo C&B Burgers 下京町店 C&Bオリジナルバーガーとポテト、ドリンク (¥1600)
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佐世保といえば佐世保バーガー!。今まで4店くらいは食べたかな。
今日はここか、同じくアーケードにある BigMan のどちらかと思ってたけど、お昼どうするか話してたらちょうど目の前だったのでこちらに。懐かしい感じのする BigMan に比べると今風のオシャレなバーガー屋さんの雰囲気です。
佐世保バーガー って目玉焼きが挟まっててソースでしっかり味ついてるのが特徴と思ってましたけど、別にその縛りがある訳ではないみたいですね。でもここのもその特徴は揃ってて、もちろん美味しかったです。パンがハート型に抜かれてて飛び出てるのがオシャレ。 - 夕食: 長崎道:金立SA上り 金星佐賀豚 金立レモンステーキ (¥1380)
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本文に書いた通りドライブイン鳥に夢破れたので、もう時間も遅いし帰り道にある金立SAになりました。
でもメニューを眺めていたら、佐世保グルメではあるけどなぜかあまり惹かれなくて一度も頼んだ事はない レモンステーキ があるじゃないですか。今こそ頼む時か!
佐世保のレモンステーキは薄切りの牛肉らしいですが、ここのは厚めのブランド豚。豚肉ならゴハンも進んでよさそうな気がしましたが案の定しあわせでした。佐世保のも食べずに語るのはよくないので次こそは頼んでみますか。
旅のきろく 4/29(月) 雨のち晴れのち雨
- 走行距離: 542.9km (計2142.2km)
- 有料道路: 西海パールライン ¥100 (通常)
- 高速: 西九州道:佐世保大塔 〜 佐世保中央 ¥100 (通常)
- 駐車: リファレンス栄町パーク ¥1000 (5.5時間、上限¥1000)
- 有料道路: 厳木多久有料道路 ¥150 (通常)
- 高速: 長崎道:多久 〜 九州道:筑紫野 ¥1260 (通常)
- 給油: 169 x 29.20L (福岡県筑紫野市)
- 高速: 九州道:筑紫野 〜 山陽道(誤進入):小野田 ¥2850 (ETC割引:通常¥2990)
- 入浴: 筑紫野温泉アマンディ ¥1040
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露天あり、ロッカー無料、シャンプーあり、ドライヤーあり。
いかにも人気がありそうなスーパー銭湯。GWだけあって駐車場も空きを探すのが大変なくらいだったけど、浴室や浴槽も広いし家族風呂や食堂を利用してる人も多かったのか、芋洗い状態とかでもなく快適でした。食堂も美味しそうだし、1日のんびり過ごしたい温泉だなと。 - 宿泊: 中国道:安佐SA上り (車中泊)
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朝食可、コンビニ24時間営業。
洋式トイレあり、シャワートイレあり。
元々は安佐SAは時間的に余裕があるなら行く一番遠いSAとして予定してたのだけれど、本文に書いた通りで他のSAのやる気がなさすぎるので結局ここまで走破。
昔ながらの小型車とトラックが隣り合わせの駐車場なのでトラックの音は常に響いてますが、それほど台数も多くなかったしトラックの音は単調ですぐ慣れるので寝るには問題なし。