このホテル、お部屋は オーシャンビューと反対側の工場夜景ビューから選べます とかオツな事が書かれてたのでつい工場夜景ビューを希望してしまったのですが(昨日参照)、まあやっぱ、オーシャンビュー側の方がよかったですよね。これは庭からの眺めですが、瀬戸内海の島々どころか隣の造船所まで見渡せるのはズルいだろうと。
今回このホテルに泊まったのはですね、宿泊客はついでに隣の造船所を見学できるからなのですよ。ちょっと意味が分かりませんけど、このホテルは元々はその造船所の宿泊所や研修所だったらしいので、その繋がりでのサービスみたいですね。
見学は小型バスに乗ったまま構内を30分ほど巡る感じで、残念ながら撮影禁止だったのでこれはホテルからの写真。200m とかの船を何隻も建造できるかなりの規模の造船所なので見応えがありましたよ。結合する前の船のブロックも構内にゴロゴロと置かれてて、バラ積み船の内側とかも初めて見ました。 赤白の巨大クレーンもちょうど動いているところを見られて嬉しかったのですが、このクレーンの運転席ってどこにあるのかと思ったらすっごい所にあるんですね。運転席まで行く動画を見つけたけど、見てるだけで腰がムズムズします。
さて本日の行動開始。倉敷からはまた高速で一気に移動して、今日は尾道を観光します!
尾道といったらラーメンや坂の街で有名ですけど、その前に郊外のダムから。地図を眺めてたら歴史ありそうなアーチダムを見つけてしまったので、行くしかあるまいと。 優雅なアーチを描いてますが重力式ダムですね。当時の尾道は人口も増えて水不足だったのを解決すべく作られたダムで、今も現役だそうです。石積みの表面や細部の装飾も優雅。
さらにすぐ近くにもう1つ古いダムがあるので寄っときましょう。 ‥‥とあるのだけど、ダム便覧の写真とは形が違ってて、中央部分が少し低く削られてますね。調べてみたところ、元々は砂防ダムとして作られた物が戦後の水不足の解決のために水道用のダムに改修され、その後他の手段で水不足は解決したので最近また砂防ダム用途に改修されたそうな。なかなか波乱のダム人生ですね。
そしてようやく本日のメイン、尾道の街を散策開始。
時間を気にせず徒歩で散策したくて、時間制ではない一日定額¥600の千光寺公園駐車場に停めたので 、今回は山の上からのスタートとなります。
なので まずはさっそく千光寺公園の展望台から尾道を一望!‥‥と思ったけれど白いッすね。この写真はだいぶ降りてきた場所なのでまだ見える方ですけど、展望台からはホント真っ白でしたよ。予報だと今日から晴れそうだったんだけどなぁ。
まあでも最終的にはまた駐車場まで登って来るんだし、その時に晴れればいいさ、とくじけず散策開始。まずは 千光寺 からですね。山の中腹に器用にいろんなお堂が立ってて感心します。お堂からも絶景でしたよ。白いけど。
実は今回観光のためにいろいろ調べるまで、尾道の街って神戸みたいな背後を壁のように山に塞がれてる地形だと思ってたのですが、そうではなく市街地の中に小高い山がいくつか飛び出てる感じなんですね。
その中でも一番市街中心に近い千光寺山には山の斜面にまでみっちり人が住んじゃったので、その一帯が坂の街として有名になったと。横須賀の駅近くもそんななので似てますね。
千光寺から山のふもとまでは歩いて降りていきますよ。ロープウェイもあるけど後で登る時に使いましょう。こんなワクワクする階段の細道をスルーするのはもったいない。
歩いてみるとこれまた横須賀同様、斜面の車も入れないような立地のお宅はどんどん手放されて廃墟になってるようですが、民泊や観光客向けのお店とかに活用してるようで、ロープウェイ下の一角はまとめて 「猫の細道」 という観光スポットになってます。 カフェやお店、通りにも猫のアートが並んでたりしますが、今日は定休日だったのか人通りもなかったし雨も降ってたりで、むしろ薄暗くて静かな雰囲気が個人的には落ち着きましたね。おまけに三毛さんが営業に来てくれましたよ。撫でさせてくれるしなんてフレンドリーな。
ふもとに到着。とりあえずは観光サイトの有名どころは巡っておきましょうか。歴史博物館 の方は展示物は思ったより少なかったのですが、元々銀行の重厚な建物自体や本物の金庫の扉が展示されてたのはよかった。
あと尾道はいろんな映画の舞台になってきたので 映画資料館 も。古い邦画は全然分からないものの、説明を読んでみるとなかなか面白かった。古い映画のパンフがいろいろ読めたり、好きな人にはたまらんでしょうね。
で、映画資料館に付近の見どころや映画ロケ地をまとめたマップがあったので何となく眺めてたところ、「日本最古のマンホール」とかまたマニアックな物 を見つけてしまったので、すぐ近くだし行ってみる事に。
実際見に行ったところ、人が入れる大きさにも見えないしマンホールと言っていいのか微妙でしたけど、ものすごく古い物なのは間違いなさそうだし、面白かったのでよし!。後でネットでも調べてみたけど、一応尾道観光協会がSNSにちょっとだけ書いてたものの、確証はないのか観光サイトには書いてないみたい。
Wikipedia 先生によると日本で最初の下水道は横浜なのでそこのが最古と紹介されてて、尾道のに関しては特に言及はなかったです。 それにしても、尾道の市街ってこの写真みたいな楽しそうな細い横道がいっぱいあるんですよね。道もきれいに整えられてるし奥深くにもお店が並んでたり、気ままに横道に入って探検するのがとても楽しかった。
などと散々寄り道しつつ、やっと海沿いまで到着。対岸に見えるのが向島。この海は尾道水道ですけど、まるで川みたいですね。対岸には工場や造船所が並んでるし、対岸や他の島との渡船がひっきりなしに行き来してるし、独特な風景だなあと。
このあともアーケードや横道に面白い物が見えたらすぐ入ったり、さらに寄り道しながら駅の方に向かいましたけど、国道2号と山陽本線が山の麓に沿って通り抜けてるので、山側の住人の方々やお寺のための小さな踏切や歩道橋が無数にあって、生活感を感じられるのがいいなあと。
あと線路周りや架線柱の赤錆びた感じが武骨で味わい深くていい‥‥とか思ってたのですが、これひょっとして景観のために茶色く塗ってるんですかね?。写真をアップしてもイマイチどっちか分からなかったけど、何にしろ好き。
尾道駅前に到着。駅も立派だしロータリーも広いし、結構賑わってます。
それはそうと、当初は今日は尾道で泊まるのいいなとも考えてて、山の上から尾道を一望できるホテルを探してみたのだけど、そもそもそういう宿がほぼないんですよね。元から山の上にはホテルは少なかったぽいのも意外でしたけどそれもコロナで閉業しちゃったり、空家を活用した宿とかはあるけど一人だと割高だったり車で近づけなかったり。
そんな中、唯一気軽に泊まれそうだったのがこの写真の山の上にある 尾道ビュウホテルセイザン なのですが、火水は定休だったんよなぁ。タイ人の奥さんとの経営らしくなかなか独特な雰囲気だけどそれも含めて楽しそうだし、景色はホント最高そうなので泊まりたかった。
さてここからは、せっかく尾道を観光をするなら対岸の向島への渡船にも乗ってみたいですよね。尾道と向島は一体のような街なので、渡船も3つもルートがあるし、値段もとても安い。この駅前渡船は¥100、自転車でもプラス¥10 ですよ。 この渡船の面白いところは、単に対岸まで渡るだけでなく、川を少し遡ったところまで入っていくところ。こんな幅ギリギリの水路を船で遡っていくのも初めてだし、どちらを向いても工場だし、ワクワクしどおしです。
向島には渡ったものの、徒歩圏にあるのは工場か住宅地だけなので、ドックや景色をしばらく眺めたら帰りましたけど、帰りは別の渡船にしましたよ。 駅前渡船とは違って車も運んでくれますが、いやいくらなんでも値段がおかしくないですか?。自動車が運転手込みで¥80からは無理があるでしょ?
それだけ日々の生活になくてはならないものって事なんでしょうけど、こんだけつながりがあるのにこの辺に橋かトンネルとかは作らずに今までやってきたってのも面白いですよね。まあ造船所もあるし、橋は高く作らないといけなかったり大変なんでしょうけど、トンネルを作るにも水深が深すぎたりするんですかね。
尾道に戻ったらアーケードを散策しつつロープウェイの方に戻っていきますが、元商工会議所の建物が観光案内所になってたので入ってみたところ、会議所の議場がすっごい立派で驚いた。 商工会議所での会議と言われても素っ気ない部屋で長机で会議してるイメージしかなかったので、こんなところで会議したら身も引き締まりそうすね。借りられるみたいなので、すっごいくだらない会議とかしたら面白そう。 あと尾道のアーケードって、まあ賑わってるとは言えないけどシャッター街って訳でもなくて、お店もそこそこ開いてるのはいいなと。まるでここだけ時間が止まってるかのようなレトロな外見のお店が多くて写真が捗ります。でも この大和湯さん、この見た目のまま今は居酒屋みたいですけどね。車じゃなければ入ってみたかった。
などなど、このあともロープウェイに乗ったり、そのまま帰るかと思いきや千光寺山の反対側まで歩いていって駅の方に降りていったりまた登ったりと、恐ろしく効率の悪いルートで歩き続けましたけど面白かったなぁ。
この降りてきた階段のルートも家やお寺がみっちり建っててワクワクするし、学校の窓もレトロな雰囲気だったり見どころが多かった。 てことで今日のルートを図解するとこう!。千光寺山どんだけ好きなんだよ!
千光寺山以外にも尾道を見渡せるビュースポットはあちこちあるらしいし、尾道ラーメンも他の店のも食べたいしビュウホテルセイザンにも泊まりたいし、向島やその先のしまなみ海道の島々も車で行きたい所が多々あったり、まだまだ心残りですね。今後も山陽ルートを通る時は尾道に遊びに来たいです。
あとは最後に市街でお好み焼きも食べて、山の上の駐車場へまた登っていったところ、やっと!やっと雲が晴れた!。やっと山の上から尾道の街を一望できましたよ!。ここまで歩き通して嬉しすぎるご褒美!。本当に箱庭みたいな絵になる街ですね。 今日巡ったいろんな場所を改めて上から眺められて喜びもひとしお。駅前渡船は本当すごいところまで入っていくんだなぁ。
もうロープウェイも終了しちゃっててほとんど誰も登って来ないし、しばらく景色を眺めてましたね。やっぱ日が長い時期に旅をすると得した気分になります。
ちなみに 千光寺公園の展望台 はこんな感じ。すごいデザインだなあと。長い橋状の展望台は皆が景色を見られて素晴らしいと思いますが、豪快な螺旋階段(スロープではない)の意図がよく分からない。まあ面白いからいいか。
メシログ 4/24(水)
- 朝食: 倉敷シーサイドホテル ホテルの朝食バイキング
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素直に朝食付きにしときました。よくある感じのバイキングですね。のっけものがたくさん置かれてたので初めてのっけ飯にしてみましたけど、写真に映えないすねコレ。
ご当地メニューとしては ままかり という小魚の酢の物がありましたけど、残念ながら酢の物苦手なんですよな。塩焼きとか南蛮漬けなら嬉しかった。 - 昼食: 尾道らーめん 味龍 本店 尾道ラーメンとうまか丼 (¥1150)
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尾道ラーメンは有名ですね。むかし高速のSAで一度食べたものの 特徴がイマイチ分からなかったのだけど、背脂がかかった醤油スープが共通の特徴らしいです。ここのもまさにそれで、確かに見た目よりコクのあるスープが好きだし、街であの匂いをかぐとまた食べたくなります。
今回は車で入りやすいこのお店にしましたけど、このあと市街を歩いてたら本当たくさんラーメン屋があるので、もう何軒かくらいは食べ比べてみたいかも。 - 軽食: ロープウェイ前 ええもんや はっさくソフト (¥400)
- ご当地ソフトを見ると食べたがるおじさんですよ。尾道市街に何か所かあるお土産屋さんですけど、店内の軽食メニューがいろいろ美味しそうで惹かれます。ミルクよりも果物感を重視した味で好き。
- 土産: 尾道ええもんや はっさく紀行 尾道てっぱんの道 (9個¥972)
- 菓子の紹介はこちら。このあと九州の飲み会に参加する手土産として、これとたこせんべいを買っていったのだけど、外箱の袋を開封後は賞味期限2日だったり、1つ1つホイルに包まれてたり、あっこれ思ったより本気のお菓子だ と後で気付きました。値段も安いし期待はしてなかったので嬉しい誤算。しっとりしてるし柑橘の風味がちゃんとして美味しい。
- 夕食: お好み焼 石畳 スペシャルお好み焼き (¥800)
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明日には広島も通り抜けちゃうし、お好み焼きは食べておきたいですね。せっかく今日は徒歩なんだし、繁華街の美味しそうなお店を探しましょう‥‥と思ったのだけど水曜定休のところが多くて、やっとありつけたお店。
帰ってからネットで調べたところ、広島というより三原のお好み焼きに近いらしいけど違いはよく分からず、でも求めていたものは食べられたので満足。僕にももう一人いたドイツ人(日本語話せず)にも躊躇なく次々と話しかけてくるマスターで面白かった。
旅のきろく 4/24(水) 雨ときどきくもり
- 走行距離: 168.5km (計993.6km)
- 入浴: ホテルエリアワン The Spa Shion「獅温」 ¥800
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露天あり、ロッカー無料、シャンプーあり、ドライヤーあり。
尾道近辺や、今夜泊まる西条付近にも温泉施設はあるのだけど、ここは郊外で空いてそうだしお風呂もよさそうなのでここに決定。サイトにも紹介されてる広くて開放的な露天風呂と屋外スペースがなかなか最高でダラダラ入ってた。 - 宿泊: 道の駅 西条 のん太の酒蔵 (車中泊)
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朝食可の店はないが24時間営業の無人コンビニあり。
洋式トイレあり、シャワートイレあり。
新しくて施設も立派な道の駅。小型車スペースに大型トラックは入って来れない作りなので一見よさそう、なんだけど、なんでか人気らしくて、こんな平日なのにやたら車が多い。そして人が多いとエアコン野郎とか延々と談笑とか騒音も多くなるんですよな。ちょくちょく爆音の車やバイクが入って来たり、朝トイレ行ったら紙がスペアも全部なくなってたり、施設は一切悪くないんだけど印象は悪かったなぁ。
でも美味しそうなお店が多そうだったし、名前からして地酒とかいろいろ売ってそうだし、営業中にぜひ来たいすね。無人コンビニはイマドキだなあと。