と、緊急事態なのに遊び歩きやがって！と思われるでしょうが、ずーっと前から頼まれてた引越のお手伝いで東京の西の方まで まじこ（愛車） を繰り出したので、その近所のダムくらいは寄り道してきましたよ。まあ遊び歩いてる事には変わらないので言い訳はしません。

　てことで久々の旅行記。週報は相変わらず忙しいってだけで変わりないので省略で。本当はこんな混みそうな３連休でなく平日に行きたかったのですが、休みを取れる雰囲気じゃなかったので覚悟を決めての祝日ドライブになりました。やっぱ帰りは渋滞ひどかった。

　もはや東京からもはみでて埼玉に入ってますが、西武のドームとか遊園地とかで賑わうあのあたりに、ひっそりと東京の水がめの巨大貯水池が３つも佇んでいるのですよ。
　３つとも土を盛り固めて作った アースダム ですので高さはありませんが、堤体はかなりの長さと大きさでなかなかの迫力。しかも 村山上ダムは大正、村山下ダムと山口ダムも戦前竣工 の歴史あるダムと貯水池なのです。当時としては世紀の大工事ですよ。

　実を言うとアースダムって正直あまり惹かれないもので、もし通り道にあっても積極的には見にいかないのですが、これだけの大物がこんな近距離に３つもあるとなれば話は別です。前から一度は見ておきたかったのですが、やっとその機会が来ました。
　といってもまあ、やっぱ写真を並べても違いが分かりにくいんですけどね。実際目の当たりにすると迫力はあるもんですよ。村山下ダムと山口ダムはとてもきれいな公園として整備されているので、家族連れやサイクリングの人で賑わっていました。

　貯水池側からも撮ってはみたものの、まあやはり、分かる人にしか分からない違いという感じですが、同時期に同じ組織が作ったダムですから取水塔の位置取りとか似てますね。 　この取水塔がオシャレでかわいいんですよ。これらのダムの一番の見どころといってもいい。村山上ダムの取水塔の上の建屋だけは老朽化での再建らしいですが、他は完成時からの現存らしいですよ。レンガや屋根の色が歴史を物語る。

　あと目を引いた物といえば村山下ダムの洪水吐。１２段もの小さなアーチが並んでいて、個人的にはダム本体よりこっちの方が色めき立った！
　これら３ダムの水は周囲の山から流れ込んでいる訳ではなく、多摩川から引いた水を水道用に溜めるための貯水池なので、流入量は水門でコントロールできるしここから放流するような事態はまず起きないんじゃないかと思いますが、点検のための定期放流とかないんですかね？。水が流れるのを見てみたい。

　さらにもう一点、今限定のマニアックな見どころとして、なんと村山上ダムは大規模改修中なのです！（ほかの２ダムはすでに大改修済）。取水塔の水位がやけに低かったのもそのせいですね。コンクリートのダムと違って、ダム本体を削ったり盛りなおしたりというのはアースダムならでは。下のダム湖を鉄板で堰き止めて作業場にしてるってのもまたダイナミック！

　３ダムとも戦前からあるので、戦時中は破壊される事を恐れて補強してたとか、その後老朽化が進んで大改修した際にまずその補強をはがしてみたらかつての堤体の構造物が出てきたとか、興味深い歴史が詳しく解説されていました。

　それにしても、なんでここにしたのか経緯はよくわかりませんが、周りは西武ドームやら遊園地やら、一大西武ワールドが展開されていて面白いですね。近くに 今までも何度か 見かけては 乗らずに居られなかった 昭和っぽい回転展望台が見えたので、ぜひこれにも乗って上から眺めてみたかったのですが、残念ながら遊園地の入場料を払わないと乗れないらしいです。4000円かー。 　他の施設も古めなのか、もう開き直って昭和の遊園地って事を全力で推してるようなので、なんか面白そうだし一度くらいネタで行ってもいい気がしますね。レオライナー も乗ってみたいし、コロナが落ち着いたら今度は電車で来てみようかな。人が居なそうな冬の平日に。

　あと西武だけでなく、山口ダムの横あたりにはお寺が集まってるので散歩がてら少しお参りさせていただいたのですが、なんとも独特な世界観。塔はなかなかの迫力でしたが、龍がシュールでちょっと笑ってしまった。 　そのお寺や広大な墓地のすぐ横には異世界感漂うドーム球場と、これらを見込んだ土産屋や旅館、そして西武線も通ってるので便もいいのかマンションや宅地までひしめきあっててなんかすごい街だぁなと。やっぱもう一度くらい電車で来てみたいですね。この辺の西武線はもう何がどう繋がってるのか意味が分からんので 一度は乗っておきたい。