ナ ッ チ ャ ン W o r l d !
てな訳でですね。近場でちょっくら珍しいおふねが公開されてたので見に行きましたよ。
元々は青函航路で運行してた高速フェリーなのだけど、燃料高騰やらで採算が合わずに数年足らずで撤退。でも多くの車両を高速輸送できる貴重な船なので、今では自衛隊がチャーターして災害や有事の際の輸送船として使われています。見た目はとてもそうは見えないけど。 いつぞや見た はくおうさん も同じ扱いなんだけど、はくおうさんは名前も色もお堅い感じに変更したのに、こっちは見た目も名前も運行当時のままなんですね。でも近くで見ると結構ペンキ剥がれてたりしてたんで、そのうち塗り替えられるのかな。
この船、かなりでかい船なんだけど双胴船で、船の下はあんぐり開いてます。水面にに触れてる部分はエライほっそいし、宇宙生物みたいな何とも言えない不気味さもありますね。真ん中のふくらみも何か意味があるんでしょうけど、不思議な形だなぁ。
で、こんなに下に空洞があるんじゃ、見た目の割にあんまり載せられないんじゃ?と思いきや、乗ってみると思いのほか広い。幅は何気に普通の長距離フェリーよりも広いんですね。さすが双胴船。
広い車両甲板では陸自の装備品を展示してたり、船室も海自やら防衛大やら横須賀の歴史遺産やら、いろいろ展示してましたね。その割にこの船に関する解説や展示がまるでなかったのはちょっと残念だったのだけど。 車両甲板はさらにもう一層あって、天井低いので乗用車専用とはいえ、詰めれば相当載せられそう。外見だけ見て舐めてましたホントスンマセン。 ちなみに、乗船する際は船尾の車両用のスロープから。このスロープ、元々運行されてた際には付いてなかったけど、それだと専用桟橋でしか車両を載せられないし、有事の際に使い物にならないので後付けしたそうな。こんな重い物を後付けしてもバランス維持できるもんなんすね。すげー。
船室は窓が大きくてすごい明るいし、くつろげそうな雰囲気。下の写真は船の前面の窓ですね。前方が全部開けてるのは気持ちいいなー。夏場はちょっと暑そうだけど。
座席は、何部屋かある個室以外は基本的にこんな感じ。最初意味が分からなかったけど、上にあるマットを敷いて寝て過ごせ って事らしい。元々運行してた青森−函館間は2〜3時間程度だし、そもそも寝られるようにする必要もないのに面白い座席だなーと思ってたけど、調べてみたら、元々は普通に椅子席だったのを自衛隊でチャーターする際にこう変えたんだそうな。確かに長距離移動にも使うならこの方が楽だし、災害時の避難とかいろんな用途に使えそうすね。
でも高速船には必須なのか、わざわざシートベルトも付いてるんだけど、その直角の背もたれで使うのは無理じゃないスかね。
そういやこの船、自衛隊がチャーターしてるとはいえ、平時に運用してるのは民間企業なので、任務がない時はちょっとしたクルーズとかもやってたんですね。今年の夏には北海道一周クルーズとかするそうな。一部区間だけ乗る事もできるみたいだし、値段も割とお手ごろなので正直すげえ乗ってみたい。今年は無理だけど、毎年やってくれるなら まじこ を連れてぜひ乗りたいなー。