ということで、5/1から友達と2人で九州旅行してます。今日の予定は、今回の旅のメインイベントの一つ、池島炭鉱ツアー なのですが、船の時間まで余裕があったので、池島の北にある肥前大島に渡って、端っこを極める事にしました。肥前大島は橋で渡れます。
で、島に何があるかは全く調べず行ったのですが、一番端っこの御床島まで行ってみたら遺構に出会いましたとさ。佐世保鎮守府の聴音所だそうです。けっこう高い所にあるんだけど、ここでスクリューの音とか聞いてたらしいですよ。どういう仕組みなんだろう。
そして池島キター!。軍艦島ほど密集こそしてないものの、工場の塊みたいな島です。なんとつい最近、2001年まで操業していた九州最後の炭鉱ですよ!。だから工場や住宅もまだ朽ちてないし、実際に炭鉱で働いていた方が案内してくださるので、お話の説得力が違います。
今回参加したのは以下のツアー。せっかくここまで来たのだから、もちろん全部めぐるSコースに決まってますわな!。GWのど真ん中だけあって、3月末に予約した時点で危なかった。
まずは坑道見学。実際に使われてた坑道に入るので、参加者全員、実際に炭鉱マンが使っていたヘルメットとヘッドランプ装備です。ヘッドランプのバッテリーがゴツかった。
狭い通路に配線やらパイプやらコンベアやらごっちゃとしてて、やっぱ現場はスゴいです。でもさすが最近まで操業していただけあって、安全面は非常に重視されていたらしく、営業開始以来、重大事故は一度も起こさなかった事を誇らしく語っておられました。
坑道見学のあとは島内ツアー。まずは8階建ての社宅から。
軍艦島よりは広いとはいえ、小さな島に8000人近くが住んでいたので、普通の社宅では追いつかず、高層化されたようです。でもエレベーターはないし、上の階の人は大変だろうとおもいきや、裏手は斜面なので4階からも直接出入りできるし、そこから第二立坑にすぐ出勤できるので、高層階も大人気だったそうな。
第二立坑(右)と、隣の蟇島(ひきしま)。池島炭鉱という名前ですが、実は池島の下では採掘してなくて、あの島のあたりを中心とした海底下で主に採掘していたらしいです (こちらにいい地図が)。あの島までは3kmほど、最も遠い採掘場はその倍くらい先まであったので、毎日この立坑から地中に降りて、あの島のあたりまで通勤していたんですね。想像を絶する規模。
社宅。今も島には160人ほどが住んでらっしゃるのですが、主に港の近くに住んでらっしゃるようで、この辺はほぼ空家らしいです。この写真は社宅の屋上から。ツアーだと社宅の中も見せてもらえますが、昔なつかしい公団住宅そのものですね。
斜抗入口。ここもツアーに参加しないと入れません。基本的には地底へは立坑の垂直エレベーターで降りるのですが、立坑のメンテナンス時などはこの斜抗からも通勤していたらしいです。ものすごい急斜面の真っ暗なトンネルは、暗所恐怖症でなくてもちょっと怖い。
高速人車「女神号慈海」。毎日海底下を5〜6km先の採掘場まで行く訳で、普通のトロッコじゃ移動だけで時間を取られすぎです。そこで開発されたのが時速50kmで走る高速人車。まさに通勤列車。
座席はちょっと窮屈だけど、運転台はタッチパネルで当時の最新鋭ですよ!。ちなみにドイツ製。炭鉱機械の大半はドイツ製なそうな。
第一立坑。エレベーターは3段構造で100人近く乗れるらしい。それにミッチリ乗って地下600mまで降りて、さらに女神号で移動。最も遠い場所だと1時間半とかかかるそうな。高給だったとはいえ、やっぱ大変なお仕事です。
かつての歓楽街だった坂の集落。上には第一立坑。案内してくださった方が面白い方で、この店にはお世話になったとか、この急坂をへべれけに酔って帰ったとか笑いながら教えてくれました。
炭鉱は3交代制で24時間採掘していたので、どの時間に帰ってきても飲みにいけるように、飲み屋も24時間営業だったらしい。
採掘した石炭は、 最初の写真 の斜面にみっちり建ってる工場で選別されて、斜面の下のコンベアを通って、最終的にこのジブローダーで船に積まれます。でっけえなー。まだ今でも動きそう。
と、いうことで、10時から17時まで、池島を充分すぎるほど堪能しました。正直なところ、ここまでいろんな物を見せてもらえるとは思ってなかったので予想外の大満足でした。また来たいかも。
ツアーに参加しなくても島内は散策できるのだけれど、立坑や社宅の中はツアーでないと見られないので、やっぱ来るならツアーは絶対申し込むべき。
あとは今日の宿、大村に向かうだけですが、帰り道に佐世保鎮守府のアンテナ基地、針尾送信所 が見えたのでパチリ。電波塔とはいうけど、煙突にしか見えんねこれは。根元は直径12mもあるらしいので、ぜひ今度近くで見てみたい。
ちなみに、明日は佐世保方面なのに、なんで宿が大村 (逆方向) かと言うと、当初は 佐世保 > 池島 > 長崎 の予定だったから。そしてGWなんで、今さら佐世保近辺にお手頃な宿はとれなかった。
通り道にハウステンボスがあるもんで、さすがGWの夕方だけあってヒドイ渋滞でした。というか、運転してるのは友達なんで、ホントお疲れ様でした。
旅のきろく 5/4(月) 雨のち晴れ
- 走行距離: 118km (計745km)
- 給油: ¥4278 (長崎県西海市)
- 駐車: 大瀬戸港駐車場 ¥600 (¥60/30分 最大¥600)
- 有料道路: 西海パールライン:小迎 〜 江上 ¥150
- 公共交通・入場料
- フェリー: 大瀬戸港 〜 池島港 ¥440 x往復
- 池島コミュニティバス: 1回 ¥100
- 炭鉱見学: 池島炭鉱さるく + 島内観光Sコース ¥3600
- 入浴・宿泊: ビジネスホテル 花まるみ 和室1部屋1泊 ¥4800 (1人¥2400)
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朝食付き。近所にコンビニあり。
部屋にはシャワーのみ。トイレは共用、和式のみ、シャワートイレなし。
2人で車中連泊はキツかろうと、今回の旅では割と宿に泊まりましたが、それでもできるだけ安いのを探してたらスゴイ値段の宿を見つけた。工事とかで長期で安く泊まりたい人用の宿ですね。駅からも近いし、メシ屋や商店も多いし便利。
部屋は和室と書いてあったけど、ワンルームマンションみたいな感じ。なんか自分の部屋みたいで落ち着く。この価格帯だと部屋に鍵なしも覚悟してたけど、鍵はちゃんとあります。
メシログ 5/4(月)
- 朝食: 道の駅さいかい みかんドーム コンビニ飯 (¥434)
やっぱ朝は開いてないんですけどね。メシは昨日のうちに買っておいたけど、ここは目の前にもコンビニがあるので超便利。 - 昼食: 池島炭鉱さるく 炭鉱弁当 (¥800) 炭鉱が閉山してからは池島には食事ができるお店はほとんどないので、おとなしくツアー参加者向けの仕出し弁当を注文しておきました。ちょっぴり炭鉱マン気分を味わえます。一見ゴハン少な目かなと思ったけど、深いしミッチリ詰まってるので思いのほか満腹。
- 夕食: 戦国焼鳥藤吉郎(大村) 居酒屋飲み (¥7500/2人)
大村駅前の通りにある、焼鳥メインの普通の居酒屋です。普通に美味しかったですが、地の物は特になかったなー。